まとめ・日記・雑記

池井戸潤の【陸王】読み終わりました。あのシューフィッターのモデルの事など感想


小説【陸王】読み終わりました

ランニング足袋「MUTEKI」を買いに、埼玉県行田市まで行ってきたのが3月10日。


その後AmazonでKindle用【陸王】がちょうど半額セール対象になったので購入。

10日ほどかけて476 ページの分厚い(電子書籍kindle用なので厚さは無かったけれど)【陸王】を読み終わりました。

池井戸氏の小説らしく基本は経済小説ですが、実業団ランナーの心理描写、シューズメーカーの競争など、ランナーにとっては興味がひかれる点も多く描かれています。

  • 主人公の零細足袋製造会社「こはぜ屋」vs外資系でビジネスライクなスポーツ用品メーカー「アトランティス」
  • 変わらなければ生き残れないと焦る主人公vs保守的で変わりたくない番頭。
  • 箱根駅伝で活躍したものの実業団で挫折をする「茂木」vs順風満々な実業団のマラソン選手「毛塚」

その他、お金の問題あり、親子の問題あり、上司部下の問題あり、ライバルとの戦いあり、自分の心の葛藤あり…。

さまざまな問題、対立を乗り越えて、ランニング足袋が形になり活躍をし始める様子に胸がすく思いがしました。

 

読み終えていろいろ気になったことがあるので、メモ。

 

ランニング足袋「MUTEKI」は「陸王」のモデルではない

ランニング足袋「陸王」のモデルが「KINEYA MUTEKI」だと思いこんでいたのですが、違ってました。

小説「陸王」の中ででてくるランニング足袋、その名も「陸王」は、ソールに繭を原料にした架空の新素材シルクレイを使うことが小説の重要ポイントになってます。

しかし、KINEYA MUTEKIのソールは地下足袋と同じく天然ゴム。

陸王」は実業団の実力あるランナーに実践で使ってもらうことを第一の目的にしてましたが、KINEYA MUTEKIは一般ランナーのトレーニング用が主目的。

「足袋の技術で造った裸足感覚のランニングシューズ」という特徴は共通してますが、ぜんぜん別もの。

で、調べてみたら池井戸さんの事務所の公式twitterにこんなツィートが。

池井戸さんが「きねや足袋」を視察しているのは事実ですが、「きねや足袋」がランニング足袋を開発中だったのは知らず、たまたまの偶然だったようです。

ということで、「MUTEKI」は「陸王」のモデルではない。

 

カリスマシューフィッター「村野」のモデルは「最強の靴職人」三村仁司氏か

小説の中にでてくる、カリスマシューフィッター「村野」。

外資系スポーツ用品メーカー「アトランティス」のシューフィッターで、有力ランナーのサポートを行い選手の信頼も厚いものの、上司からは評価されてない設定の人です。

だれかモデルがいるのだろうなと調べてみたらいました!

 

君原健二、瀬古利彦、谷口浩美、高橋尚子、有森裕子、野口みずきといったマラソン選手の靴をつくったとされている三村仁司という方です。

三村仁司氏アシックスで競技者用のオーダーメイドシューズを制作し、高橋尚子や野口みずきのオリンピック金メダル獲得にも貢献。

アシックス退社後は独立され、アディダス専属で靴制作を担当。青山学院大学の箱根駅伝3連覇に貢献され「最強の靴職人」と言われているとのこと。

 

いろんなマラソン選手に親身なサポートをし、結果も残してきたという点で、陸王の「村野」のモデルは三村仁司氏ではないかと推測されます。

「アトランティス」→「ア○○○○○ス」→「アディダス」。会社名も似ているし。

 

ところで、ちょうど昨日Yahoo!トピックスにこんなニュースが。

最強の靴職人 アディダスとの専属契約解消で青学大が激震

三村仁司氏が、アディダスとの契約を打ち切り、独自デザインで靴を制作しはじめるとのこと。

立場、状況は違いますが、納得できない会社の方針には従わず、自分の道を進むと言う点で、小説が事実を予言していたかのよう。

 

結局は「陸王」は小説=フィクション

でも、私の印象としては陸王はやっぱり小説であり、いろんな人、会社をもとに池井戸さんが想像した世界を描いたものだと思います。複数のシューズメーカー、ランニングに携わるひとに取材しているようですし。

シューズの開発については、「アシックス」とか「ミズノ」など日本のランニングシューズメーカーの黎明期のことなどもモデルにしてるんじゃないかなーなんて思ったりします。

ともあれ、TBSでの今秋のドラマ放送が楽しみです。

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